素材・制作ストーリー

ルーツと背景

私は源義仲、木曾義仲の末裔にあたる家系に生まれ、埼玉県東秩父村で育ちました。幼い頃から手先が器用で、美術展に出品した作品はすべて入賞し、ものづくりは私にとって自然な生き方でした。

あるとき、父が病に倒れ、介護のために仕事や趣味をすべてやめました。そんな中でも「父のそばでできることはないか」と考え、ハーバリウムの中にフクロウやリスなどの小さな世界を表現することから創作を再開しました。それが、今の「和紙が大将シリーズ」へとつながる始まりでした。

「和紙が大将シリーズ」の誕生

作品は単なる工芸品ではなく、一つひとつに物語を込めた個性的なキャラクターたちとなっています。

  • 笠山猫:故郷・東秩父村の笠山を舞台に、蚕を守るためにネズミを退治した猫たちをモチーフに誕生。
  • 巡礼柴犬:秩父のオオカミ信仰に着想を得て、オオカミに近い柴犬が巡礼者として登場。
  • よしにゃか・ともにゃん:木曾義仲や巴御前といった歴史人物をモチーフに名付けられたキャラクターたち。

 和紙に宿す命

作品に使う「細川紙」は、ユネスコ無形文化遺産にも登録された東秩父の伝統和紙です。強く、あたたかみのある質感を持つこの和紙に命を宿し、キャラクターたちは生まれます。

現在、作品は「道の駅 和紙の里ひがしちちぶ」や「札所一番 四萬部寺」などで展示・販売され、ふるさと納税の返礼品としても全国の方々のもとへ届いています。私の手を離れた作品たちが、新しい人々と出会い、その暮らしの中で小さな幸せを運んでくれることを願っています。

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和紙が紡ぐ物語にご興味をお持ちの方、
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